脳の仕組みから考える効率の良い勉強法🧠①実は誤解だらけだった"忘却曲線"の話(1本目/3本中)
語階だらけの「忘却曲線」ほんとうの意味とは?
こんにちは。
リュケイオンオンラインの大村です。
今回は、脳の仕組みから考える効率の良い勉強法🧠シリーズ第一弾
教育に関心のあるお父様お母様、塾や予備校に通われている生徒さんなら
1度は耳にしたことがある「エビングハウスの忘却曲線」について取り上げます。
「なんだ、そんなの知ってるよ、もっと知らない話を教えてくれよ」と思ったそこの貴方、
ちょっとお待ちください。
実はこの忘却曲線はほとんどの人が誤解しているんです。
この忘却曲線について
・1時間で54%も忘れ、1日で74%も忘れてしまう
・最適な復習のタイミングは1日後→3日後→1週間後
という話が一般化していますが、
これ、実は全て誤解なんです。
ところが、この間違いを大手学習塾や自称専門家が広めたりしているもんだから困ったもんです。
この忌々しき誤解を一つ一つ解いていきます。
誤解① 縦軸は記憶の"量"ではなかった
「横軸でちょうど1日のところで、縦軸の数字を読むと26だから、26%覚えている=74%忘れている」
縦軸が記憶の量だとの思い込みからくる誤解です。
実は縦軸に取られているのは
同じ内容を完全に暗記しなおす時間を最初の学習時間と比べて、
「何パーセント節約できたか」を示す「節約率」というものです。
つまり、記憶の量ではなく、「復習のためにかかる時間をどれだけ短くできるか」を表したものだったんですね。
後で③のところで詳しくお話しますが、
記憶の量ではなくこれを縦軸に取ったのがエビングハウスの実験のすごいところなんです。
冷静になって考えれば、1日で"74%"も忘れるわけないですよね。
もし本当にそういう意味だったら「アキレスと亀」状態になり復習は永遠に終わりませんよ。
誤解② 実験の「学習」は普通の学習とはかけ離れている
エビングハウスの実験で被験者が覚えさせられたのは、
「ナンセンス音節」というもので、単語として意味をなさないデタラメな綴りのまとまりです。
日本語で言ったら「るぽに」とかそんな感じです。
これって日ごろの学習とは大きくかけ離れていると思いませんか?
日ごろの学習では意味のある情報しか学びませんし、
その情報と既習の情報との結びつき、もありますから、
忘却曲線の描くカーブもこの通りにはならず、
学ぶ内容によって、個人の能力によって、前提知識によって
様々に変わってきます。
誤解③ エビングハウスの実験からわかること
さて、ここからが本題。
誤解①②が解けたとして、まだ「だから何」って感じですよね?
ここからは、忘却曲線からどんなことが分かって、
どのように学習に応用していくことができるかについてのお話になりますが、
この続きは次回の記事に回したいと思います。
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ここまで読んでくださりありがとうございました。
それではまた。